タンポポライオンのブログ (ダークサイド)

タンポポとライオンは、ボブマーレーの本、 (ライオンのうた)のナッティーから付けました。 心の波動を広げてバビロンに勝つという本です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

よだかの星 宮沢賢治

宮沢賢治の本を夢中になって読んだのは、
高校生の頃だと記憶しています。

同じ岩手県出身と言うことも有りますが、
この純粋な文章に、とても惹かれました。
子供の感受性をそのまま大人が表現したような文章は、
大変魅力的です。

$タンポポライオンのブログ-よだかの星


「よだかの星」

この文中の

「お日さん、お日さん。どうぞ私をあなたの所へ連れてって下さい。
灼(や)けて死んでもかまいません。」

昔にこれを読んだ時の、この台詞のインパクトは強く、
今もなお 心に刻まれて忘れる事が出来ませんでした。


よだかとは 夜鷹、タカに似た鳥ですが、タカでは有りません。
よだかは、昆虫を殺して食べる事にさえ、罪を感じています。
そして、その姿は醜いと表現されています。

賢治は自分自身を、この「よだか」として表現したのでしょう。

私が、愛する人の為に何かしたいと思う時、
この言葉がいつも、頭に蘇ります。

今回、大震災で、亡くなられた方を思い、
またふと、思い浮かびました。
深い意味は有りません。
ただ、私は、この方達は、星になられているのでは、ないか
そう思うのです。

追記 これでは意味がわからないと妻に言われました。
ので、以下を付け加えます。

私は、そして、みなさんも考えられたと思いますが、
どうして、東北の人達が被害に合わなければいけないのか。
そう、強く感じたはずです。

これを罰であるとか、カルマである、言う宗教家が
いたとしたら、
それらは、例えば悪徳業者など、意図的に人を不幸に陥れた人間に
与えられるべきでは、ないでしょうか。

なのに、どうして 農村や漁村で穏やかに暮らす方が死ななければならないのか。
また、なぜ、人を救おうとして最後まで残った人が流されてしまうのか。

そんなことを、私は考えていました。

そして、私が思ったことは、死は罰ではない、とうことです。
誤解を恐れず、あえて表現するならば、
罰を受けたのは、生きている私達なのでは、
ないか、という事です。

この表現が言いすぎであるというなら、
これから、たくさんの事を学ばなければいけないのは、
残された私たちの方だ、ということです。

亡くなられた方々は、その命の愛を持って、
私達に託された。

きっとこのよだかの様に星となり夜空を照らしてくれるのだと、
そう思えたのです。


以下は「よだかの星」から後半の抜粋です。


「兄さん。今晩は。何か急のご用ですか。」
「いいや、僕は今度遠い所へ行くからね、
その前一寸(ちょっと)お前に遭(あ)いに来たよ。」
「兄さん。行っちゃいけませんよ。蜂雀(はちすずめ)も
あんな遠くにいるんですし、
僕ひとりぼっちになってしまうじゃありませんか。」
「それはね。どうも仕方ないのだ。
もう今日は何も云わないで呉(く)れ。そしてお前もね、
どうしてもとらなければならない時のほかはいたずらに
お魚を取ったりしないようにして呉れ。ね、さよなら。」
「兄さん。どうしたんです。まあもう一寸お待ちなさい。」
「いや、いつまで居てもおんなじだ。はちすずめへ、
あとでよろしく云ってやって呉れ。さよなら。もうあわないよ。さよなら。」


よだかは泣きながら自分のお家(うち)へ帰って参りました。
みじかい夏の夜はもうあけかかっていました。
 羊歯(しだ)の葉は、よあけの霧(きり)を吸って、青くつめたくゆれました。
よだかは高くきしきしきしと鳴きました。
そして巣の中をきちんとかたづけ、きれいにからだ中のはねや毛をそろえて、
また巣から飛び出しました。

霧がはれて、お日さまが丁度東からのぼりました。
夜だかはぐらぐらするほどまぶしいのをこらえて、
矢のように、そっちへ飛んで行きました。

「お日さん、お日さん。どうぞ私をあなたの所へ連れてって下さい。
灼(や)けて死んでもかまいません。
私のようなみにくいからだでも灼けるときには小さなひかりを出すでしょう。
どうか私を連れてって下さい。」

行っても行っても、お日さまは近くなりませんでした。
かえってだんだん小さく遠くなりながらお日さまが云いました。
「お前はよだかだな。なるほど、ずいぶんつらかろう。
今度そらを飛んで、星にそうたのんでごらん。
お前はひるの鳥ではないのだからな。」

$タンポポライオンのブログ-よだかの星

夜だかはおじぎを一つしたと思いましたが、
急にぐらぐらしてとうとう野原の草の上に落ちてしまいました。
そしてまるで夢(ゆめ)を見ているようでした。
からだがずうっと赤や黄の星のあいだをのぼって行ったり、
どこまでも風に飛ばされたり、又鷹が来てからだをつかんだりしたようでした。
 
つめたいものがにわかに顔に落ちました。よだかは眼(め)をひらきました。
一本の若いすすきの葉から露(つゆ)がしたたったのでした。
もうすっかり夜になって、空は青ぐろく、一面の星がまたたいていました。
よだかはそらへ飛びあがりました。今夜も山やけの火はまっかです。
よだかはその火のかすかな照りと、つめたいほしあかりの中をとびめぐりました。
それからもう一ぺん飛びめぐりました。
そして思い切って西のそらのあの美しいオリオンの星の方に、
まっすぐに飛びながら叫(さけ)びました。
「お星さん。西の青じろいお星さん。
どうか私をあなたのところへ連れてって下さい。灼けて死んでもかまいません。」
 
オリオンは勇ましい歌をつづけながらよだかなどはてんで相手にしませんでした。
よだかは泣きそうになって、よろよろと落ちて、それからやっとふみとまって、
もう一ぺんとびめぐりました。
それから、南の大犬座の方へまっすぐに飛びながら叫びました。
「お星さん。南の青いお星さん。どうか私をあなたの所へつれてって下さい。
やけて死んでもかまいません。」
 
大犬は青や紫(むらさき)や黄やうつくしくせわしくまたたきながら云いました。
「馬鹿を云うな。おまえなんか一体どんなものだい。
たかが鳥じゃないか。おまえのはねでここまで来るには、億年兆年億兆年だ。」
そしてまた別の方を向きました。
 
よだかはがっかりして、よろよろ落ちて、それから又二へん飛びめぐりました。
それから又思い切って北の大熊星(おおぐまぼし)の方へ
まっすぐに飛びながら叫びました。
「北の青いお星さま、あなたの所へどうか私を連れてって下さい。」
 
大熊星はしずかに云いました。
「余計なことを考えるものではない。少し頭をひやして来なさい。
そう云うときは、氷山の浮(う)いている海の中へ飛び込(こ)むか、
近くに海がなかったら、氷をうかべたコップの水の中へ飛び込むのが一等だ。」
 
よだかはがっかりして、よろよろ落ちて、それから又、四へんそらをめぐりました。
そしてもう一度、東から今のぼった天(あま)の川(がわ)の
向う岸の鷲(わし)の星に叫びました。
「東の白いお星さま、どうか私をあなたの所へ連れてって下さい。
やけて死んでもかまいません。」
 
鷲は大風(おおふう)に云いました。
「いいや、とてもとても、話にも何にもならん。
星になるには、それ相応の身分でなくちゃいかん。又よほど金もいるのだ。」
 
よだかはもうすっかり力を落してしまって、はねを閉じて、地に落ちて行きました。
そしてもう一尺で地面にその弱い足がつくというとき、よ
だかは俄(にわ)かにのろしのようにそらへとびあがりました。
そらのなかほどへ来て、よだかはまるで鷲が熊を襲(おそ)うときするように、
ぶるっとからだをゆすって毛をさかだてました。
 
それからキシキシキシキシキシッと高く高く叫びました。
その声はまるで鷹でした。野原や林にねむっていたほかのとりは、
みんな目をさまして、ぶるぶるふるえながら、
いぶかしそうにほしぞらを見あげました。
 
夜だかは、どこまでも、どこまでも、まっすぐに空へのぼって行きました。
もう山焼けの火はたばこの吸殻(すいがら)のくらいにしか見えません。
よだかはのぼってのぼって行きました。
 
寒さにいきはむねに白く凍(こお)りました。
空気がうすくなった為に、はねをそれはそれはせわしく
うごかさなければなりませんでした。
 
それだのに、ほしの大きさは、さっきと少しも変りません。
つくいきはふいごのようです。寒さや霜(しも)が
まるで剣のようによだかを刺(さ)しました。
よだかははねがすっかりしびれてしまいました。
そしてなみだぐんだ目をあげてもう一ぺんそらを見ました。
そうです。これがよだかの最後でした。
もうよだかは落ちているのか、のぼっているのか、
さかさになっているのか、上を向いているのかも、
わかりませんでした。
ただこころもちはやすらかに、その血のついた大きなくちばしは、
横にまがっては居ましたが、たしかに少しわらって居(お)りました。
 
それからしばらくたってよだかははっきりまなこをひらきました。
そして自分のからだがいま燐(りん)の火のような青い美しい光になって、
しずかに燃えているのを見ました。
 
すぐとなりは、カシオピア座でした。
天の川の青じろいひかりが、すぐうしろになっていました。
 
そしてよだかの星は燃えつづけました。
いつまでもいつまでも燃えつづけました。
 
今でもまだ燃えています。


人気ブログランキングへブログランキングブログランキング・にほんブログ村へ



関連記事
スポンサーサイト
  1. 2011/03/20(日) 13:51:08|
  2. 夫のうんちく話
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:12
<<闇のシュミレーション | ホーム | いとおしい>>

コメント

1 ■無題

こんばんはです。


……涙が……(: ;)……


みなさんの命は、燐のように美しい筈です……


残された私たちは、明日死ぬつもりで生き、永遠に生きるつもりで学ばなければならないんですね……。
  1. 2011/03/20(日) 22:31:52 |
  2. URL |
  3. まつ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

2 ■無題

宮沢賢治の世界観は自分も好きっす!よだかの星は、読んだことありませんが、これまたエエっすね('-^*)/ 宮沢賢治さんの作品は、なんかSFを文学にしたような感じで幻想的っす!死者が星になられた…そう捉えて我々がその分も頑張らねば!
  1. 2011/03/20(日) 23:00:11 |
  2. URL |
  3. TOBAKUパンク #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

3 ■はじめまして…

宮沢賢治さんの作品では、いろいろと思うところはありますが、「永訣の朝」でしたか、「あめゆじゅとてちてけんじゃ」が心に残っています。

  1. 2011/03/20(日) 23:12:48 |
  2. URL |
  3. さきちりん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

4 ■こんばんは

宮沢賢治の文学は、正直読んだことないです。
よだかの星が、図書室にあったら読んでみます。高校生のときに日本文学を読めば、大人になっても一生記憶として残るかもしれないですね!
  1. 2011/03/21(月) 01:00:49 |
  2. URL |
  3. ミッキー #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

5 ■Re:無題

>まつさん

なかなか コメントの難しい記事になってしまい、
申し訳ありません。

コメント有難うございます。

燐のように美しい魂は私たちの中に有りますよね^^ きっと。

まだまだ 学ばなければいけない事が沢山ありそうです。

星になったなんて、子供みたいな表現かもしれません。
でも よだかの星を読むと、不思議とそう思えてきます。
  1. 2011/03/21(月) 19:45:24 |
  2. URL |
  3. タンポポライオン #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

6 ■Re:無題

>TOBAKUパンクさん

携帯なのにいつも長文、
ちゃんと読んでいただき有難うございます。

宮沢賢治いいですよね?。
何度読んでもいいです!

また読んでみよ^^
  1. 2011/03/21(月) 19:46:48 |
  2. URL |
  3. タンポポライオン #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

7 ■Re:はじめまして…

>さきちりんさん

はじめまして^^

賢治が死にゆく妹に向けて書いたものでしたね。
当時らい病なども流行して、賢治の作風にはそれらの事も影響していますよね。

賢治の純粋は 本当に誰の心も打ちますね。
  1. 2011/03/21(月) 19:52:57 |
  2. URL |
  3. タンポポライオン #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

8 ■Re:こんばんは

>ミッキーさん

銀河鉄道999のアイデアの元になった、
銀河鉄道の夜は有名ですが、
あれは難解なので、短編集の物をお勧めします。

短編集で賢治の世界がわかれば、
後は どっぷり 引き込まれて行く事間違いなし!

太宰治もおすすめ・・暗いけど^^
  1. 2011/03/21(月) 19:55:48 |
  2. URL |
  3. タンポポライオン #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

9 ■この作品大好きです。

娘が小一のとき、児童劇団の公演も見たのですが、子供たちにも、強烈に心に残ったようでした。

>死は罰でない・・・・・・・愛を持って託された。
本当にそうですね。
生き残った私たちが、今の世界を変えていかねばと、この文を読んで、またより強く思いました。
ありがとうございます。
  1. 2011/03/21(月) 22:30:20 |
  2. URL |
  3. りさママ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

10 ■大好きな作家

私も宮沢賢治が大好きです。
この「よだかの星」もいいですが
「グスコーブドリの伝記」というのが
現在の日本のありさまを予言しているようなのです。
イーハトーブという架空の国に火山爆発が起きて
全員が死にそうになるのですが
グスコーブドリという若者が犠牲になって
みんなの窮地を救うのです。
ちなみにイーハトーブというのはイワテのエスペラント読みだそうです。
  1. 2011/03/22(火) 14:20:15 |
  2. URL |
  3. ハピー #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

11 ■Re:この作品大好きです。

>りさママさん

賢治の文章は 大人から子供まで、
心に響くものなのでしょうね。

私は賢治の本を読むと、子供の頃の魔法の世界に入り込んでしまうようです。

この魔法の世界とは、子供が感じる特有の、
なんと表現したらいいか・・

やっぱり魔法の世界です・・・




>本当にそうですね。
生き残った私たちが、今の世界を変えていかねばと、この文を読んで、またより強く思いました。


有難うございます。
世界を変えようなんて、とんでもない。
誰しもそう思うでしょう。

しかし 出来るのだと思うのです。
私たちの小さな力が集まれば。

  1. 2011/03/22(火) 17:29:50 |
  2. URL |
  3. タンポポライオン #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

12 ■Re:大好きな作家

>ハピーさん

おお! ハピーさんも好きですか!

>「グスコーブドリの伝記」

賢治の本は全て読んでいると思うのですが、
まったく記憶がありません・・・

これはもう一度読んでみたいです。

随分昔に読んだので、今読み返すと新しい発見がありそうです。
当時はかっこつけで読んだ部分も多かったですから。

最近妻は三島由紀夫を読み返して、
大人になって読むと、全然違うよ!
って言っていました。

三島由紀夫も昔読んだけど、
かなり理解が出来なかった記憶が有ります。

そう考えると 読み直したい本が沢山あるかも・・

>イーハトーブ

ほ? そうなんですか・・
そのエスペラントがわからない・・・
調べてみます。

有難うございます。
  1. 2011/03/22(火) 17:38:42 |
  2. URL |
  3. タンポポライオン #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://tanpopolionnatti.blog67.fc2.com/tb.php/531-9450661a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

タンポポライオン

Author:タンポポライオン
タンポポライオンのブログ

タンポポとライオンは、ボブマーレーの本、 (ライオンのうた)のナッティーから付けました。心の波動を広げてバビロンに勝つという本です。強く思う事、願う事でタンポポの様に心が広がり、繋がっていくと信じています。 Love&Peaceに。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (7)
心の波動 (23)
911テロ 自作自演 (21)
rock'n'roll (55)
歴女 妻のブログ (31)
日々思う事 (106)
何かがおかしい (36)
らいおんのうた (4)
マスコミ TV GOD (23)
闇の話 (100)
日本の文化を取り戻そう (16)
戦争 (42)
デジタルな音 (3)
夫のおいたち話 (12)
夫のうんちく話 (30)
食品 ワクチンの危険 (43)
原発 核兵器 核燃料 (64)
マザーテレサの言葉 (7)
奇跡のサプリ MMS2 飲んでみた日記 (18)
アメリカ人と仕事をしてみて (11)
妻の考え (35)
大好き沖縄 (7)
心霊体験 (3)
大好きネパール (4)
仕事について (2)
ガンジーの言葉 (8)
バッチ! タンポポライオン  (9)
妻の読んだ本 (3)
未来の技術 (6)
侵略の歴史 (5)
地震 (12)
インド・ネパールの旅 2011 (11)
小さな宇宙人アミ (1)
地球 (0)
地球の悲鳴 (5)

FC2カウンター

online

現在の閲覧者数:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。